製作事例: ステンレス製缶品のヘアライン仕上げ

1. TIG溶接によるステンレス製缶加工

当社では、職人によるアナログ加工を重視し、社内工程として大事に育ててきました。

このブログではそのベースとなるマル秘技術を、こっそりとお教えします!

アナログ金属加工の代表格であるTIG溶接と研磨加工による、加工技術をご紹介します。

工業製品では、アングル材、パイプ材などの素材を切断して、溶接でフレーム上に組み上げていく部品が多く使われます。

架台、筐体、躯体、フレーム、ベースなどと呼ばれますが、これらは溶接で組み上げる構造体で、製缶品などとも呼ばれます。

製缶品は、鉄であれば塗装するのが一般的ですが、ステンレスの場合は仕上げ方が異なります。

そもそもステンレスは錆びが許容されないような場所で使用される想定となり、素材自体に耐食性があるため塗装はしません。

ただし、溶接は溶接ビードや溶接焼けなど、外観上の変化を伴います。

したがって、ステンレスの製缶品は、溶接加工後に表面処理をどのようにするのかが分かれます。

① 溶接焼けのみ除去 (焼け取り、酸洗い)
② グラインダ仕上げ(ビードの除去)
③ 研磨仕上げ(#400研磨又はヘアライン)

2. ヘアライン仕上げ

この中でも、#400の研磨仕上げは皆さんよく目にするのではないでしょうか。
医療や製薬、理化学装置、食品機械などはほとんどがこの研磨仕上げですね。

いかにも高級そうなピカピカした仕上がりが特徴的です。

もう一方ヘアライン仕上げという仕上げ方も良く利用されます。

研磨仕上げよりはピカピカしていませんが、一方向にヘアライン(髪の毛の流れ)のような筋が入っています。

これにより、傷が目立ちにくいという特徴を得ることができます。

ヘアライン材という元々ヘアライン目の入った素材で作られるわけなのですが、溶接個所はどのように処理しているのでしょうか。

溶接ビードをグラインダで削るところまでは、研磨仕上げと同様です。

ヘアライン仕上げの場合は、グラインダ掛けの後に、エメリーバフと呼ばれる道具を当ててヘアラインの筋目を付加します。

元々のヘアライン目に合わせて、自然とつながっているように見せるところが職人技の要するところです。

上の写真をご覧ください。

角パイプ、Lアングル、丸棒を溶接し、ヘアライン仕上げを施したサンプルです。

特に表現の難しいL字の角部分をフォーカスしています。

当社では、ヘアラインの筋目が写真のようにしっかりと角で直行するように仕上げる事が可能です。
特に筋目と筋目が交わるところの納め方が難しいのですが、当社ではこれくらいの自然さで仕上げることが可能です。

#400の研磨仕上げとともに、ヘアライン仕上げの製缶品にお困りであれば是非当社にご用命ください。

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